アメリカ経済の減速懸念から、株式市場は不安定な状況が続いてる。こうした中で注目してる企業を聞かれ、大和証券CMアメリカ・シュナイダー恵子は、ヘルスケアは景気耐性が強く、ITから流出した資金が向かいやすいので、肥満症治療薬で急成長が続く「イーライリリー」に改めて注目している。「イーライリリー」は、世界の時価総額ランキングで第9位に浮上、ヘルスケア企業として初めて1兆ドルを超える可能性があり、ヘルスケアの「エヌビディア」と呼ばれている。アメリカの肥満症患者数は2030年に1億3000万人と予想され、潜在市場は現在の約10倍、440億ドルと試算される。さらに、中国やインドなど世界的にも大きな需要が見込まれる。肥満症には合併症が多く、そうした合併症で承認を受けると、対象市場が広がり、医師の処方が増え保険のカバーも広がる。また、糖尿病については、すでに予備群の発症リスクを94%抑える臨床結果が報告されている。開発中の飲み薬も早ければ2026年に発売の可能性がある。一方、リスクとして市場の競争激化や予期せぬ副作用が報じられることなどがあり、投資の際には頭に入れておく必要がある。