ロシアの戦勝記念日は5月9日にナチス・ドイツに勝利したことを祝う記念日。第2次世界大戦でロシアは世界最多の2600万人以上の市民が死亡したとされ、「大祖国戦争」と呼ばれている。この日はロシア各地で記念式典が行われ、中心部では大統領が演説するほか大規模な軍事パレードが行われる。今年は節目の80周年を迎えるが、近年は戦勝記念日を国威発揚の場として利用している。今年の戦勝記念日は友好国を招待しているが、最大の注目ポイントは中国の習近平国家主席を招待していること。実現すればモスクワでは約2年ぶりの中ロの首脳会談が開かれることになる。ロシアとしては欧米諸国との対立が続く中、中国との結束を誇示して対抗軸をアピールする絶好の機会になるとみられる。両国はアメリカをにらみ軍事面での連携を強めている。