先月、アメリカのCIAが中国軍事にスパイを呼びかける動画を公開した。背景には中国軍の混乱がある。中央軍事委員会は7人で構成されるが、全人代に出席していたのは張昇民副主席とトップの習近平主席の2人だけ。習主席は去年、中央軍事委員会の3人を解任。さらに今年1月には軍No.2の張又侠氏ら2人も重大な規律違反の疑いで調査を受け、7人中5人が事実上失脚するという異常事態に陥っている。動画について中国外務省・林剣報道官は「中国はあらゆる必要な措置を講じ、国外の反中勢力の浸透・破壊活動を断固として取り締まる」と述べた。今回の全人代で約43兆円の国防費を承認し、先進的戦闘力の整備を加速するとの目標を掲げた中国だが、その足元は揺らいでいる。
