平城京が誕生したのは約1300年前。唐の長安を手本に碁盤の目のように築かれた。その中に建てられたのが平城宮。天皇が暮らし政が執り行われた都の中枢だった。平城宮を中心に、後に世界遺産となる寺が次々と建立されてきた。折しも、基金や災害が相次ぎ民が苦しみに沈んだこの時代、為政者は仏の力で世を治めようと考えた。聖武天皇は祈りを込め、東大寺を建立。祈りとは裏腹に民は重い税にも喘いでいた。税を逃れるために勝手に僧を名乗る者も。朝廷は事態を憂い、規律を正せる真の指導者を強く求めた。
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