大川原化工機をめぐる冤罪事件で、違法な逮捕、起訴、勾留請求を行った警視庁と検察の幹部が亡くなった元顧問の墓前を訪れ、遺族に謝罪。元顧問の妻は当時、わらにもすがる思いで東京拘置所の所長に送った手紙を読んだ。東京地検の市川宏次席検事は「手紙の内容を私たちに教えていただいて大変ありがとうございました」などとコメント。大川原化工機の元顧問は勾留中に胃がんが見つかり、治療のため8度にわたり保釈を求めた。しかし東京地検は病状の確認すらせず、一貫して反対。東京地裁もまた、保釈請求を退け続けた。生前、元顧問は「頑張ってるよ」などとコメント。刑事被告人の立場のまま最期を迎えた。これまで遺族は「真相が語られていない」として謝罪の受け入れを拒んできたが、警視庁と最高検が公表した検証報告書を一定評価し、きのう、謝罪を受け入れた。警視庁の鎌田徹郎副総監は違法な捜査・逮捕を行ったことについて「深くおわびを申し上げる」などとコメント。元顧問の妻は「謝罪は受け入れるが決して許すことはできない」などとコメント。
