地震と記録的豪雨で2度被害を受けた石川県輪島市で、唯一のスーパーが地域の復興の中心となっている。ゼロからの再出発にも前を向く、もとやスーパーの店主・本谷一知さんの思いを取材。全国から届くものは商品だけでなく支援物資が日用品や服がスーパーの一角に置かれている。1946年に祖父が創業し、本谷さんで3代目。1日に2〜300人が訪れる町の台所として、商売を行っていた。そんな中、去年2度被災した。1年前の地震では、自宅が全壊。スーパーも商品が散乱し、停電が続く中、懐中電灯で店内を照らしながら、一日も休まず営業を続けてきた。豪雨で川が氾濫し、道路に水があふれた。流木がガラス戸を突き破り、店は濁流にのまれた。一時、孤立状態となった輪島市町野町。一時は店を閉めることも考えた。それでも支援の手に支えられ、店を続けることを決意。豪雨から2か月余りで、本格的な営業を再開した。町の生活を支えるだけでなく、心のよりどころにもなっている、もとやスーパー。