石破首相はきのう緊急の記者会見を開き、総理大臣を辞任する意向を正式に表明した。このタイミングで辞任を決断した理由について、トランプ政権との関税交渉にめどがついたことをあげた。自民党は当初臨時総裁選の実施をめぐり、所属議員らへの意思確認をきょうから行う予定だった。その前に判断したことについて、石破首相は「このまま意思確認に進めば、党内に決定的な分断を生みかねない。それは決して本意ではない」と説明した。そのうえで「真の意味での解党的な出直しを成し遂げなければならない」と強調した。また自身の辞任に伴い行われる総裁選には立候補しない考えを示した。一方、進退をめぐる判断の過程で衆議院解散・総選挙を検討したか問われ、「色んな考えがあったことは否定しない」と述べた。また石破首相の辞任表明を受けて、ポスト石破候補の1人とされる小林元経済安保相は総裁選への出馬を検討する考えを示した。一方野党・立憲民主党の野田代表は「さらに政治空白が続くので、物価高対策がどうなるか大変心配な状況だ。早急に臨時国会を召集するよう要求しなければいけない」と指摘した。また国民民主党の玉木代表は、総理大臣指名選挙での対応を問われ「新しい総理総裁のもとで政策が実現するか考えながら、対応は決めていきたい」などと述べた。
