自民党は裏金問題をめぐって、政治資金収支報告書に不記載があった安倍派と二階派の議員82人や派閥などへの聞き取り調査の結果を公表した。裏金の総額は5億7949万円。自らキックバックや中抜きを認識していたのは32人。このうち収支報告書への不記載を11人が認識していたという。裏金を使っていたのは53人。会合費、懇親費用などに使っていたという。匿名での公表にとどまっている。岸田首相は、客観性、中立性にも配慮した報告書だという。引き続き、説明責任を果たす必要があると示した。おととい、衆院政治倫理審査会の幹事懇談会が開かれた。政治倫理審査会は、国会議員の政治とカネをめぐる問題などを審査する。審査会を開くか協議された。野党側は派閥からの資金などを収支報告書に記載していなかった安倍派・二階派の衆議院議員51人を政治倫理審査会に出席させるよう求めた。自民党の調査結果が、裏金の使途は匿名での公表になっているため、野党側は名前の公表を求めた。自民党側は、党に持ち帰ると答え、はやい段階で回答する考えを示した。