社会保障・労働政策に詳しい編集委員・論説委員の柳瀬さんに解説いただく。きょうの注目記事は「アマゾンとウエルシアなど処方薬ネット販売 年内にも」。医師にもらった処方箋をアマゾンに登録するとウエルシアなどの調剤薬局チェーンがオンラインで服薬指導を行い、患者は薬局に出向かずに処方薬を自宅などで受け取ることができる。こうしたサービスは調剤薬局がこれまでも個別に手がけてきたが、アマゾンが参入することで医療機関や薬局のデジタル対応で大きな影響を与える可能性がある。
今回のテーマは「デジタル時代の処方薬受け取りとは」。医師が処方する処方薬を受け取るには薬剤師から薬の飲み方・注意点の説明を受けることが条件。病院での診察が終了した患者は処方薬を持って近くの薬局に向かうのが一般的な流れだが、薬を受け取るまでに待ち時間があることも少なくない。アマゾンのサービスを利用する場合は診察後に薬局に寄らず自宅に帰って薬を後で配送してもらうことが可能となる。医師から処方箋を出された時に患者は「電子処方箋がほしい」と伝える→窓口で処方内容と引き換え番号が書かれた紙を渡され、スマホで撮影→アマゾンアプリで薬局を選び画像を登録すると予約した時間に薬剤師による服薬指導をビデオ通話で受けられるという流れ。手続きが済むと自宅に薬が配送される。薬局の店頭で薬を受け取ることも可能。オンライン診察との組み合わせも可能。ニーズが大きいと考えられているのが子育て世帯。小さな子どもが2人いて1人が体調不良だが、もう1人も連れて病院・薬局に行くことに不安を感じる方など、また花粉症で外にあまり出たくない人などの利用も考えられる。オンラインのデメリットは「配送」。診察直後に薬局の店頭に出向く場合に比べ薬を手にするまでに時間がかかる。アマゾンのサービスでは最短で当日に薬を配送することも可能だが、熱や痛みなどがある場合は診察後すぐに薬が欲しい場合も多い。こうした場合はオンラインより対面で受け取ることになる。今後は緊急性の高い薬は薬局、定期的に服用するが急ぎではない薬はオンラインと棲み分けされるとみられる。医療機関側の反応はまだ鈍く、電子処方箋への対応は病院で20%、診療所で25%とあまり進んでいない。理由は患者側からのニーズがあまりないように感じているため。患者の関心が高まれば今後は背中を押される可能性もある。
今回のテーマは「デジタル時代の処方薬受け取りとは」。医師が処方する処方薬を受け取るには薬剤師から薬の飲み方・注意点の説明を受けることが条件。病院での診察が終了した患者は処方薬を持って近くの薬局に向かうのが一般的な流れだが、薬を受け取るまでに待ち時間があることも少なくない。アマゾンのサービスを利用する場合は診察後に薬局に寄らず自宅に帰って薬を後で配送してもらうことが可能となる。医師から処方箋を出された時に患者は「電子処方箋がほしい」と伝える→窓口で処方内容と引き換え番号が書かれた紙を渡され、スマホで撮影→アマゾンアプリで薬局を選び画像を登録すると予約した時間に薬剤師による服薬指導をビデオ通話で受けられるという流れ。手続きが済むと自宅に薬が配送される。薬局の店頭で薬を受け取ることも可能。オンライン診察との組み合わせも可能。ニーズが大きいと考えられているのが子育て世帯。小さな子どもが2人いて1人が体調不良だが、もう1人も連れて病院・薬局に行くことに不安を感じる方など、また花粉症で外にあまり出たくない人などの利用も考えられる。オンラインのデメリットは「配送」。診察直後に薬局の店頭に出向く場合に比べ薬を手にするまでに時間がかかる。アマゾンのサービスでは最短で当日に薬を配送することも可能だが、熱や痛みなどがある場合は診察後すぐに薬が欲しい場合も多い。こうした場合はオンラインより対面で受け取ることになる。今後は緊急性の高い薬は薬局、定期的に服用するが急ぎではない薬はオンラインと棲み分けされるとみられる。医療機関側の反応はまだ鈍く、電子処方箋への対応は病院で20%、診療所で25%とあまり進んでいない。理由は患者側からのニーズがあまりないように感じているため。患者の関心が高まれば今後は背中を押される可能性もある。