中国の天津では世界の政財界のリーダーなどが集まる、いわゆる夏のダボス会議が開幕。90か国以上から1700人あまりが参加。今年の関心事はトランプ関税で、中国経済や世界経済の先行きを不透明にしているとの指摘が相次いだ。大手格付け会社のエコノミストは、政策の不確実性が成長を押し下げている大きな要因と指摘。中国はアメリカとの対立で外国企業からの投資が減少。会場ではAIやロボットなど、中国政府が強力に後押しする先端技術をテーマにしたセッションも目立った。会議に先立ち今月行われた政府主催のプレスツアーに、欧米など30あまりのメディアを集め、先端技術の開発企業が集まる江蘇省蘇州を訪れた。去年設立されたスタートアップ企業が開発した2足歩行の人型ロボットが登場。簡単な会話を理解できるなど技術力の高さをアピールし、中国への投資を呼びかけた。スタートアップ企業の呉長征代表は「米国の半導体輸出規制はこれまでのところ影響はない」などと述べた。夏のダボス会議では、あす、中国の李強首相が演説。経済の先行きが懸念される中、どのようなメッセージを発するかが注目される。