滋賀県にも西陣織の伝統を受け継ぐ工房があるという。この工房ではつづれ織りと呼ばれる技法で着物の帯やどんちょうなどを手掛けてきた。守山市でつづれ織りの工房を営むのは清原聖司さん。和服の需要の低迷でこの40年間で職人が150人から20人まで減少したという。清原聖司さんが打開策として考えたのは新たな市場の開拓。名刺入れなどをつくっているとのこと。丈夫なつづれ織りの機能性に注目し、インテリアメーカーと羊毛の敷物を開発し、グッドデザイン賞を受賞した。去年は新たにアート作品の仕事が舞い込み、びわ湖をデザインした。70年以上前の織り機の部品を活用したという。清原さんは伝統の業を後世につなぐため、挑戦し続けたいと話している。パリにあるアートパネルも清原さんの工房で製作された。スイスのデザイナーと共につづれ織りの製品づくりもしている。