警察署を装った番号からの詐欺の電話や、警察官を名乗る特殊詐欺が急増している。詐欺をすぐに見破るのが難しいケースも多い中、どのように対策を取ればいいのか取材した。パリオリンピック金メダリスト、柔道48キロ級・角田夏実選手が以前、不審な電話がかかってきたことを明かした。居合わせた友人のおかげで冷静になり、事なきを得た。警察官を名乗った特殊詐欺で特に増えているのは、末尾が「0110」の番号。この番号は警察署で良く使われている。先月だけでも2000件以上の被害相談があった。今朝、番組プロデューサーのもとにも、末尾「0110」からの電話があった。試しに折り返してみると、通話できなかった。元警視庁・捜査一課刑事・高野敦氏が車の移動中に末尾「0110」の番号から電話がかかって来た。自称警視庁捜査2課の「ハシモト」は、高野氏の名義で開設された口座が犯罪に利用されたと主張。転送先は自称富山県捜査2課「コバヤシ」を名乗る人物。不自然な沈黙と紙をめくるような音が聞こえたことから、高野氏は「県警の捜査2課長は誰か?」と揺さぶりをかけたところ、名前は答えず電話は一方的に切れた。詐欺電話の注意点は末尾「0110」だけではない。元埼玉県警・捜査1課・佐々木成三氏は「最近は実際の警察署の電話番号になりすます、電話表示を偽装してかけてくる手口。犯罪組織は犯罪の手口を巧妙化するために使っている現状がある。だますテクニックの1つだと思う。電話番号で偽装表示ができる仕組みがあることを知ってもらいたい。電話番号の表示だけで警察署からの電話だと信じ込むことは危険。その情報が正しいのかどうか、確認する手順を行って欲しい」とコメント。実在する警察署と同じ番号を偽装した詐欺は去年1月以降、全国で848件発生。内、警視庁新宿署の偽装は788件で最多。怪しいと思ったら、警察の相談ダイヤル「#9110」に相談する。