新井哲明教授は災害派遣精神医療チーム「DPAT」の報告で、能登半島地震の避難所では認知症を患う方が不安定になり、ケアを要していると伝えた。大きな環境の変化でイライラしたり、怒りっぽくなってしまったり、新しいことを覚えるのが難しく、帰宅したいと訴えて周囲に迷惑をかけることもあるという。避難所全体で認知症の人をケアする体制を整備するのが理想だが、周囲は「驚かせない」、「急がせない」、「認知症の方を介護する人にも声かけ」をするべきだという。新井氏は「介護施設にショートステイのかたちで認知症の方を預け、ご家族だけの時間を設けることも必要」などと語った。