社会福祉士の朽名高子さんは高齢者などのサポートを行う成年後見人を務めている。現在約30人の成年後見人となっていて施設や自宅を定期的に訪ねている。成年後見人は本人の判断能力に不安がある場合、親族や自治体などが裁判所に申し立てて選任される。財産の管理のほか介護施設やサービスの契約などを代わりに担う。しかし亡くなった後、親族が関わりを拒否しやむを得ず家庭裁判所の許可を得て火葬や納骨を行うケースが多い。これは成年後見人の本来の役割ではない。朽名さんは数年前認知症などを患っていた70代夫婦の後見人を務めていた。夫婦が亡くなり火葬は朽名さんが代わりに1人で行った。遺骨の引き取り手はいなかった。夫婦が残した財産で永代供養の同意は得られたとのこと。成年後見人が死亡後の事務を行ったケースは5年間で2倍に増加している。