自ら認知症を発症したことを公表した長谷川さんは「自分が認知症になってみたら、そんなに生やさしい言葉だけで人様に申し上げることはやめなくてはいけないと思った」と話す。長谷川さんは当事者の思いを忘れないために日記をつけているという。長谷川さんはできるだけ外出しこれまでと同じ日常を送ろうとしていた。妻の瑞子さんは夫の薬を分けるのが日課。症状が悪化するに連れて瑞子さんの負担も大きくなっていった。2人が結婚したのは60年前で3人の子どもにも恵まれた。瑞子さんは「とにかくあんまり嫌な思い出を作らないようにしようと思っている」と語った。