都内の警察署長など警察幹部を集めた会議が開かれ、迫田裕治警視総監は被害が過去最悪となっている特殊詐欺や政府要人を狙った単独犯によるテロなどを当面の課題に挙げて治安確保に万全を尽くすよう訓示した。警視庁本部で開かれた会議には都内102の警察署の署長や本部の幹部など266人が出席。この中で迫田警視総監は、当面の課題として去年1年間の特殊詐欺の被害額が過去最悪の153億円となったほか、SNS型の投資ロマンス詐欺の被害が187億円に上っていること、匿名流動型犯罪グループが強盗や詐欺、悪質リフォームなどさまざまな犯罪に関与し、幅広い年齢層の人が闇バイトに応募している現状。さらに日中韓外相会議など重要行事が続く中、人知れず過激化した単独犯による政府要人を狙ったテロへの警戒強化などを挙げ、「対策に猶予はなく警視庁の真価が問われる1年になる」と述べた。