東京・足立区にあるスーパーでは先週金曜日に随意契約の備蓄米が初めて入荷した。ただ店では、既に大手スーパーなどで販売が進んでいることなどから売れ行きを心配し事前に入荷日を周知した他、店先の目立つ場所を販売スペースにするなどし、初日は約2時間で5キロ50袋が売り切れたという。一方で随意契約の備蓄米がまだ入荷しないスーパーもあり、都内など7店舗を展開するスーパーでは先月30日に令和3年産の備蓄米を計20トン購入申請しコメの売り場を広げるなどの準備をしてきた。取引を仲介する会社からは来月7日の週に納入できるかもしれないと連絡を受けたものの、具体的な入荷日は決まっていない。政府は8月末までに売り切ることを売り渡しの条件としているが、スーパーでは販売に向けた見通しを立てにくい状況。農林水産省によると随意契約による備蓄米を販売したスーパーやコンビニなどは、今月27日時点で全国4万6000店舗あまりとなっている。大手スーパー・コンビニなどに取材したところ、販売から1か月経ってもほとんどの店では転倒に並べるとその日に売り切れなどニーズは引き続き高い、ただ整理券を配るなどの当初の状況に比べると問い合わせが減ってきているなどの店もある。備蓄米の入荷に時間がかかるなどの問題があり、8月末までに売り切ることが難しくなる可能性もあるとしている。宮城大学の大泉一貫名誉教授は、需要均衡あるいは過剰になってきており銘柄米が売りにくい状態になっている、7月に入ると3000円台半ばを目指して価格は下がっていくだろうと考えていると話した。