石川・能登町の酒造会社が、被災後、初めて自分たちの酒蔵で造った日本酒は、地震から5か月近くがたち、ようやく完成。被災地では、産業の復興に向けた動きが相次いでいる。明治2年に創業した老舗の酒造会社。地震で地盤が沈んだり、津波で泥水が流れ込んだりするなど大きな被害を受けた。その後、断水が解消し、先月自社の酒蔵で酒造りを再開。瓶詰めやラベルを貼る作業が行われ、完成したばかりの日本酒が店頭に並べられていた。酒の製造の責任者・数馬孝さんは「ほっとしている」と語った。能登純米の映像。産業の再開に向けた動きは、石川・輪島市でも。朝5時、12隻の漁船が、輪島港から別の港へと移動を始めた。輪島港の今の状況。地震で海底が1.5m〜2mほど隆起。船底が海底にぶつかって傾いた漁船があるほか、港内の広い範囲で船を港の外に出すのが難しくなっている。国は、隆起した海底を掘削する「しゅんせつ工事」を行い、船を動かすのに必要な水深を確保しようとしている。工事用のスペースのために、船を動かすことにした。石川県漁協輪島支所では、工事が完了した場所から漁を再開できないか、検討を進めることにしている。漁師・早瀬賢生さんは「何とか早く港が稼働するよう願っている」と語った。地震の被害で営業を休止していた石川・羽咋市のプール。修理が終わり、およそ5か月ぶりにスイミングスクールが再開された。萬澤正俊支配人は「やっと再開。運動すると気持ちが晴れやかになると思う。プールで心も体も元気になってほしい」と語った。一般向けの営業はあさってから再開される予定。