きょう大手食品メーカー、テーブルマークがパックごはんの値上げを発表した。22種類について、ことし4月1日の納品分から希望小売り価格をおよそ11%から36%引き上げるという。江藤農林水産大臣はコメの流通が滞っているとして、政府の備蓄米をできるだけ早く放出する考えを明らかにした。去年収穫されたコメは、前の年から18万トン余り増えたと見られる一方、JAなどの集荷業者が買い集めたコメは20万トン余り減っていて、集荷不足となっている。備蓄米の放出は、深刻な不作や災害時などに限られてきたが、先月、コメの流通が滞っていると判断した場合でも放出できるよう運用が見直された。流通の円滑化を目的に備蓄米が放出されれば今回が初めてとなる。全国のスーパーの平均店頭価格は、直近で5キロ3650円と、前の年の同じ時期に比べて8割近く値上がりしている。向こう3か月の価格の見通しを示す指数(米穀安定供給確保支援機構の発表)も、過去最も高くなっている。政府は、早ければ来週にも入札で売り渡す数量など、概要を示すとしている。政府の備蓄米の放出が価格の安定につながるか、注目される。