きょうのテーマは、スタートの合図の「位置について用意」だ。この掛け声が定着した理由は、ほかの掛け声があまりにイケていなかったからだという。1964年の東京オリンピックで、スターター補助役員も務めた野崎忠信さんによると、「位置について用意」という掛け声は、1928年に生まれたという。それ以前は、「いいか、ひい、ふう、みい」「腰を上げて待てえ」など、各地でバラバラだったため、競技会などでは、「On your marks,Get set」が採用されていた。大正から昭和にかけて、国際大会で、開催国の言語で、スタートの合図をしてもいいことになり、当時の陸上競技連盟が、スタートの合図の案を募集し、公募で「位置について用意」が決定した。1928年に、陸上競技規則に明文化され、全国に広まった。久冨は、「位置について用意」のコツについて、野崎さんの話として、強弱が重要だとし、大きな声で「位置について」と言い、弱く「用意」と言ってから、撃つのがコツで、強弱をつけないと、スタートがバラバラになるというなどと話した。