自動車メーカーのスズキは新たな技術戦略を発表し、「SDV」と呼ばれる次世代の車の開発を始める方針を明らかにした。SDV(SOFTWARE DEFINED VEHICLE)を直訳すると「ソフトウエアによって定義される車」。車の販売後も、車に搭載したソフトウエアをアップデートすることによって、性能や機能を継続的に高めることができる。スズキの鈴木俊宏社長はきのう都内で会見を開き、次世代の車の開発に向けた新たな計画として、SDVの開発を始める方針を明らかにした。開発にあたって鈴木社長は「いろいろと新鮮な考えを持った人と、協業や提携をしながら開発を進めていきたい」と述べ、資本提携を結ぶトヨタ自動車のほか、ソフトウエアの開発を手がけるスタートアップ企業とも提携を進めていく考えを示した。SDVを巡っては、トヨタ自動車が車載OSと呼ばれる車の制御を統合的に行うソフトウエアを自社開発し、来年、世界展開する車種への搭載を目指しているほか、ホンダと日産自動車も車載OSを共通化する検討を進めるなど、各社が開発を急いでいる。