岡三証券は来年度から現在65歳となっている雇用の上限年齢を撤廃。本人の能力次第では給与水準を下げることなく70歳でも支店長を務めることが可能になる。岡三証券鈴鹿支店には「PATH TO VICTORY」のスローガンが掲げられる。岡三証券鈴鹿支店・谷田和之支店長は2年前に定年退職したが嘱託で支店長として働く。岡三証券鈴鹿支店・谷田和之支店長と営業に回るのは今年定年退職した60歳の濱野郁夫さん。濱野さんも嘱託社員として働く。訪れた先はシャルレ・アド・イワサキ・岩崎絹子会長(84)。岡三証券は来年4月から雇用上限年齢を撤廃。能力や成果次第では70歳でも支店長として働けるようになるという。このような制度に岩崎さんは「若い人は不安。経験豊かだし。60とか65で中に入ってたらもったいない。濱野さんも70すぎまでしてね」などと述べた。岡三証券鈴鹿支店・谷田和之さんは新人教育という重責も担う。人手不足が理由で雇用の上限を撤廃したわけではない。来年からは新入社員の初任給も25万円から30万円に引き上げる。年齢や勤続年数に関係なく能力に応じて人材登用や抜てきを行う方針。岡三証券グループ・新芝宏之社長は「30代の支店長が増える、増やしているが60代を超えた支店長が活躍する実績を積み重ねていくと文化になる。シニアはもっと長期間あるいは報酬も減らないで増えることもあるようなインフラやプラットフォームを経営は提供しないといけない。それは経営の最大の役割。企業も人も選別される時代。みんながいいなと思ってもらえるにはどうしたらいいか考えたときに100年を超えた企業で人を大事にすることが一番大事」などと述べた。