パリ五輪のメダルは高級ジュエリーブランド「ショーメ」がデザインし、パリ造幣局が製造した。現地メディアによると、仕上げに使う塗料に問題があったという。従来の強力な酸化剤がEUの規制で使用禁止になった。電気化学会・杉本渉理事は「従来の酸化剤は耐食性に優れていて他の塗料は及ばない」と指摘。パリ造幣局は試作不十分のまま代替品で製造し、その結果としてメダルの劣化が起こったという。杉本理事は「素手で触れないなど丁寧な扱いをしないと酸素や手の脂などで酸化が進む。特に銅は劣化しやすい」と指摘した。IOCは「パリ造幣局などが各国のオリンピック委員会と協力し、今後数週間以内にメダルの交換を始める」としている。