広島と長崎に原爆が投下されて。今年で80年。広島で被爆し、核兵器禁止条約の成立にも尽力したサーロー節子さんは、きょう広島市で開かれた核兵器廃絶の道筋を考えるシンポジウムにビデオメッセージを寄せ「本当にいま暗い夜の道を手探りで歩いている思い」などと述べた。国際情勢の悪化が指摘される中、NHKが被爆80年の今年に世論調査を実施した。「現在ある核兵器は今後どうなるか」聞いたところ、「今と変わらないかむしろ増える」と回答した人が49%と半数近くにのぼった。単純な比較はできないが、10年前に電話で行った調査では32%だった。広島大学大学院の川野徳幸教授は、「国際情勢が大きく影響した結果。核なき世界という最終ゴールは不変だが、なかなかそうならないのではないかというジレンマも大きくなりつつある」などと指摘した。
