警察官を名乗りお金をだまし取る“ニセ警察詐欺”が増えている。弁護士の森詩絵里さんの解説。ニセ警察詐欺とは、LINEやSNSなどでビデオ通話で警察官に見せかけた人が現金をだまし取るもの。今年1月~7月までで5757件、被害額は489.1億円を超えている。ニセ警察詐欺の被害者は20~30代が全体の4割を占めている。本物の警察はメッセージアプリで連絡することはない。個人のスマホにビデオ電話をすることもない。手口の例を紹介。詐欺事件の捜査などを口実にLINEグループに招待され、URLと受理番号を伝えられ、URLをクリックすると偽物の警視庁のホームページが表示された。LINEに逮捕状を送りつける手口も確認されている。逮捕状は警察官が対面で提示しなければならないもので、このような逮捕状の画像を送ることはありえない。他にも、電話番号を偽造し実在の警察署の番号を表示させるという手口もある。実際の発信元と異なる電話番号を相手に表示させる手口は特殊詐欺では以前から悪用されているという。知らない電話番号から着信があった場合はすぐに折り返さないこと。大前提として、本物の警察が電話で捜査対象になっているなどと伝えることはない。また、捜査を理由に金銭を要求することもない。変だと思ったら、最寄りの警察署や警察相談専用電話「#9110」に相談すること。