長野の山間部で築100年の古民家に暮らす政志さんの家を訪ねた。この地域は冬は-20℃になることもあり、部屋の中においているボトルに入っている水が凍ってしまうという。男性は3年前に移住してきた。夕方、畑仕事で汚れた男性は、天日で温めていたという水を使い髪を洗った。政志さんは古道具屋で、普段使っている物などをすべて売り物として販売している。自宅も土地付き800万円で売っている。奥さんは世田谷の一軒家に1人で暮らしている。政志さん石巻市出身で、海外で和食の料理人として活躍していた。昭和56年に渋谷でオープンした店が成功し世田谷に家を購入した。42歳の時に脳内出血で入院することになった。自分よりもっと辛い思いをしている人を目の当たりにし、不便でも幸せになれることを経験したいと料理人を辞めて田舎暮らしを始めた。古道具屋に並ぶほとんどのものは料理人として海外を転々としていた頃に趣味で買い集めたものだった。