現代の吟遊詩人とも称される歌手 さだまさしさん。デビューから51年・72歳となった今も年間約100本のライブをこなし、通算公演回数は前人未到の4634回。ソロアーティストによる最多通算コンサート数の日本記録を更新し続けている。「誰も歌っていないテーマ 誰も歌わない言葉 誰も歌わない世界観をあえて拾っていく。命・時間・心。詩のテーマは3つ決めている。どれも自分の意志では自由にならないもの。人生の機微が全部潜んでいる」などと話した。また「ずっと重たいテーマの歌をきいていると疲れますよね。しゃべりすぎるとちょっと恥ずかしいからまた真剣に歌うしね。アイスクリームで言うとウェハース」などと話した。まるで噺家のようにしゃべり続けるさださん。さださんのコンサートの定義を長年そばでみてきた実の弟で所属事務所の社長でもある佐田繁理さんは「しゃべりすぎなのはみんなわかってます。さだまさしコンサートは喋り、その合間に何曲か歌っている」などと話した。数多くの曲を世に送り出したさださんのコンサートのメインは喋り。今週水曜日にリリースされた新曲は「歌ってはいけないCD」。ライブ中のトークのみ3枚組の超大作だ。1973年「グレープ」でデビュー「精霊流し」が大ヒットした。ターニングポイントとなった出来事は京都・舞鶴でのコンサートのときに「帰れ」と意地悪をされて75分のステージを35分で降りたが、その後「舞鶴をきらいにならないで」とハガキが届き「本当に聴きたかった人たちを俺達は踏み潰したなというのが心に痛かった。絶対にそんなコンサートはきかせたくない。だめはだめなりに一生懸命やっていたか」などと話した。One Word は「惜しまない」。「毎回毎回コンサートで明日もあるから今日はこれくらいでセーブしたことはない、重たい歌を歌うのも惜しまない結果。惜しんでいる場合じゃない、伝えたいことを表現しないで追い出されるのが怖い」などと話した。