関西電力は福井県内で、全国で最も多い7基の原発を運転しているが、県からは原発にたまる使用済み核燃料を県外に搬出するよう求められている。このため、再来年度以降、青森県の再処理工場などに搬出を開始することを目指すとしていたが、去年8月、再処理工場の完成が延期されたことを受けて、計画の見直しを進めていた。その結果、再処理工場への搬出開始を2年遅らせて2028年度からとする一方、別に再処理を委託しているフランスへの搬出量を当初の計画のおよそ200トンから約400トンに倍増させるよう計画を見直す方針を固めたことが関係者への取材でわかった。見直した計画通りに搬出が進むと、7基の原発に保管される使用済み核燃料の量は2032年度に最も多くなるものの、燃料の交換ができなくなるなど運転の妨げになる量にはならない見通し。関西電力は、近く新たな搬出計画を福井県などに示すことにしている。