所得税の課税最低ラインを今の103万円から178万円に引き上げることを要求している国民民主党。自民党と国民民主党のせめぎ合いは混迷が続いている。先週与党が提示した123万円に国民民主党が納得せず協議は一旦決裂した。しかしその3日後、3党の幹事長会談で協議の継続を確認。178万円への引き上げに強い姿勢で臨んでいる国民民主党。一方で自民党と公明党が20日に取りまとめた来年度の与党税制改正大綱では、国民民主党との協議が決裂したまま「103万円の壁」の引き上げ額を123万円と明記。「178万円を目指して来年から引き上げる」ことも盛り込まれているが、自民党・宮沢洋一税調会長はあくまでも財源を重視する姿勢を見せた。与党と国民民主党との壁の引き上げをめぐる攻防の一方で、与党は教育無償化を目指す日本維新の会と急接近を始めている。