再審やり直しの裁判で無罪が確定した袴田事件について最高検察庁が当時の捜査の検証結果を公表した。袴田巌さんは58年前の1966年静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定したが、今年9月のやり直し裁判で証拠のねつ造が認められ無罪が確定した。最高検の報告書では検察官の取り調べについて「犯人であると決めつけたかのような発言をしながら自白を求め供述に真摯に耳を傾けたものとは言えなかった」と指摘した。また、再審請求の手続きが長期化したことについては「証拠に関わる実験やDNA型鑑定などで審理期間がある程度長期間に及ぶこともやむを得ない面があった」としている。