コメの値段が落ち着くまでにはハードルがあるようだが、流通段階の価格に新たな動きが出ている。コメは農家やJAなどの集荷業者から、卸売業者を経て小売店や外食業者に届く。この流通の過程で「スポット取引」と呼ばれる卸売業者同士のコメの売買が行われている。今回取材した卸売業者の食協によれば、この取引価格が下落傾向にあるという。今後銘柄米の店頭価格も下がってくる可能性がある。小泉大臣はこのところ、卸売段階での価格高騰を牽制する発言を繰り返している。「卸はだいぶ儲かっている」「流通を可視化させたい」などと述べているが、食協の武信社長は「光熱費や人件費、物流コストなどあらゆるものが高騰している」などと指摘している。同志社大学特別客員教授の元村有希子は「農政の怠慢という人災の結果が今につながっている」などとコメント。弁護士の三輪記子は「コメはインフラに近いもの。農業、コメ作りが職業の選択肢の1つになるような社会でないといけない」などとコメントした。