石破新内閣が発足する。明暗のはっきり分かれた石破人事に自民党内では不満がくすぶるものの、石破新総裁と距離を置く議員も「まずは選挙に勝たないとけんかもできない」と語っていて、すべては選挙結果しだいとなりそう。石破総裁からの人事の打診を固辞し経済安保担当大臣を退任する高市氏は最後の記者会見で笑みを浮かべ、「近く解散もあり、それらの準備を進めていきたい」と総選挙を見据えた。人事を巡っては党内で森山幹事長の存在感を指摘する声が目立ち、調整力を発揮したとの評価の一方、存在感を出し過ぎだとの懸念の声も出ている。石破総裁としては高い世論の支持をてこに選挙に勝利することで、基盤の弱い党内をまとめたいとのねらいもみえる。一方野党側は石破が総理就任前に十分な議論を行わずに解散する方針を表明したとして、対決姿勢を強めている。党の内外から批判が出る中、石破総裁としては衆議院選に勝利することが政権安定への絶対条件となる。