きのう自民党が両院議員総会を開催し、参院選を総括した報告書を示した。報告書では主な参院選の敗因として政治とカネを巡る不祥事で信頼を喪失したことや選挙期間中に出た参院議員の失言などが挙げられた。これらを踏まえ解党的出直しに取り組むとしたものの、石破首相や党幹部の責任については明記されなかった。総会冒頭で石破首相は初めて自身の進退に言及し、「地位にしがみつくつもりは全く無く、自らの責任について然るべきときにきちんとした判断をする」などと話した。一方で森山幹事長・鈴木総務会長・小野寺政調会長・木原選対委員長の党四役は明確に辞意を示していて、森山幹事長は石破首相に進退伺を提出して首相の判断に進退を委ねるとした。政治ジャーナリストの田崎史郎氏は「森山幹事長の場合は進退を自ら決めていないので煮えきらない姿勢」などと指摘した。また今後総裁選の前倒しを巡っては今月8日(月)の午前10時~午後3時までに国会議員本人が党本部に直接前倒しを求める署名を提出し、過半数の172人が賛成した場合に総裁選の前倒しが決定される。また署名を提出した場合、提出した議員の名前と都道府県連を公表するとされている。今日麻生最高顧問は自派閥の研修会を行う予定で、前倒しを求める意向を固めて自らの考えを公表するとみられていることから、前倒しの動きに大きな影響を及ぼす可能性が指摘されている。今回総裁選が前倒しになった場合初めて所属国会議員が求める形での開催となり、フジテレビ政治部長の高田圭太氏は「日に日に前倒しに賛成する議員も増えてきているものの、最終的に実施されるかどうかまではまだ見通せない」など話した。また田崎氏は「直近で選挙が行われる可能性のある衆議院では賛成の意見が多いものの参議院では選挙がしばらくないことから動向が読めないので、前倒しに向けての動きはまだ分からない」など話した。一方石破おろしの動きが活発化する中先月24日に石破首相の呼びかけで都内のホテルで小泉純一郎元首相や山崎拓元自民党総裁ら党の元重鎮らが参加した食事会が行われ、小泉純一郎元首相が郵政解散の経験を熱く語るなどし、周囲も石破首相に自らの政治信念を貫くべきだと話したという。食事会後に取材に応じた山崎氏は「解散総選挙のヒントにはなったと思う」など感想を述べ、田崎氏は「総裁選前倒しが決定した場合石破首相は世論を鑑みて解散総選挙に踏み切る可能性があるが、大義名分が全く無い以上難しいのではないか」など話した。