磐梯山のふもとに広がる裏磐梯には四季折々の風景を撮影しようと全国からカメラマンが集まる。北塩原村在住の写真家・黒原範雄さんは、高知県出身で報道写真の仕事を続けたあと、裏磐梯でペンションを始め、30年近く四季の風景を撮り続けている。黒原さんは写真愛好家向けのツアーを一年を通じて行っている。多くの人が知らない特別な許可が必要な撮影ポイントを巡る。裏磐梯の魅力を余すところなく撮影してほしいと考える黒原さん。裏磐梯の自然を撮ることで自分は大きな力に支えられて生きていることに気が付いたという。黒原さんの思いはツアーに参加した人にも広がっている。裏磐梯の風景を撮ることで見えてきた世界。自然の中で命が輝いていた。出演者は「自然が相手ですから二度と同じ巡り合わせがないということも分かりましたし、だからこそ一瞬の尊さが伝わってくる写真だった。言葉一つ一つに裏磐梯の自然への敬意を感じる」等とコメント。黒原さんは13年前の震災と原発事故のあと写真集を出版し、裏磐梯の美しさを伝えるとともに収益を震災遺児の支援に充てているという。