Jリーグから日本代表入りを目指しているのがFC東京の38歳、長友佑都。開幕2戦目の町田ゼルビア戦、同じく代表をねらう23歳望月とのマッチアップ。指揮官が見つめる中ボールが僅かに離れた瞬間を見逃さない。熟練の守備で健在ぶりを示した。しかし、長友が己に求めるステージはもっと高い所にある。4大会連続で出場したワールドカップではレギュラーとして常にチームの象徴的な存在だった。今回のアジア最終予選はメンバー入りも全試合でベンチ外で仲間をスタンドから見つめた。同じポジションではヨーロッパで活躍する攻撃に秀でた選手が起用されSNSでは38歳のディフェンダーの招集に批判的な意見も上がる。その現状について「全く焦っていない。ワールドカップでは誰よりも強い。」と自信を見せている。その自信はどこから生まれてくるのか。1月のキャンプ、長友は別メニューで調整を進めていた。頭の中から、あの大舞台で見た景色が離れることはない。ワールドカップでマッチアップする規格外のスピードと技術を持つ相手をイメージしていた。体をいじめ抜いた3週間のキャンプ、表情には、疲労の中に充実感がにじんだ。戻ってからも実戦形式でワールドカップを見据えた守備の動きを落とし込む。次のアジア最終予選は3週間後、代表選考は大詰めを迎えている。きのうの鹿島アントラーズ戦では砂浜の高負荷トレーニングで鍛えた強靭な足腰を活かした速攻を見せた。駆け抜ける先にあるのは日本選手として前人未到の5大会連続のワールドカップ。日本代表はこのあと、メンバー発表を経て、次の試合は今月20日のバーレーン戦。勝てば長友が目標としているワールドカップへの出場が決まる。
URL: http://www.fifa.com/