開幕からまもなく1週間となる大阪・関西万博で注目されているのがiPS細胞で作られた心筋シートとなっている。きょうのテーマは「iPS細胞でパーキンソン病を治療?」というもの。きのう京都大学はiPS細胞使用のパーキンソン病の治療法が治験で一定効果が確認されたと発表。パーキンソン病は脳内で情報を伝えるドーパミンが不足し体の動きが不自由になり、体が震える・動作が遅くなるなどの症状がありこれまで根本的な治療法は発見されていなかった。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」などで知られる俳優のマイケル・J・フォックスさんも患っている。厚労省によると日本国内には25万8000人の患者がいるとされている。今回発表を行ったのは京都大学iPS細胞研究所の高橋淳教授のグループでiPS細胞で作ったドーパミン神経前駆細胞を7人のパーキンソン病患者の脳に移植する治験を2018年から実施し、全員に重い副作用などはなく患者6人については細胞がドーパミンを生成し4人は運動機能改善が見られたという。iPS細胞はノーベル生理学・医学賞を受賞し、京都大学・山中伸弥教授が作製に成功していた。再生医療や病気の原因を解明し、新薬開発などの活用に期待されている。