ビジュアルキャピタリストの調査によると、2009年に発足したBRICS加盟国のGDPの合計は世界の25.9%で同じ年のG7は34.8%だった。去年はBRICSは31.7%でG7の30.3%を上回る結果となり、今後はこの差が広がる可能性があると言われている。国際ジャーナリストの春名幹男さんは「これまでBRICSはどんな役割を担うのかキャラがハッキリしない存在で、今後はドルに代わる新通貨の模索を進め基軸通貨を変える動きも出ている」と話している。BRICSに加盟したい国は40か国以上あり現在正式に加盟申請をしているのはアフリカのセネガルやエチオピアなど6か国で、ヨーロッパではロシアの同盟国のベラルーシなど約23か国が申請中だという。他に22か国が非公式に加盟を打診していて、この状況にBRICSを構成する5つの加盟国の思惑について時事通信は中国はアメリカとの対立が続く中、加盟が拡大する事で国際社会への影響力も拡大する事を狙っている。ロシアもウクライナ侵攻によって国際的に孤立していて同様に影響力の拡大を望んでいると伝えている。南アフリカも大筋では拡大に賛同しているがブラジルが拡大後の影響力が低下してしまうのではと懸念を持っていて拡大には消極的だという。ロイター通信によるとインドでは外務次官が加盟国の拡大について前向きな意向とオープンな気持ちであるという認識を表明しているという。加盟国が拡大した場合について春名さんは「グローバルサウスなどを中心に加盟国が拡大する事で国際的な影響力も増していく可能性もあり、ドルに依存している世界経済の様相にも変化が起きるかも知れない」と分析している。杉村氏は「BRICSの動きはどのくらいの加盟国数になるかということも重要だが、共通通貨が誕生するのか。誕生するとしてもし人民元が共通通貨になった場合今後世界経済はどうなっていくのか」などと話した。