パレスチナを国家として承認する国は180に上っている。ただ、アメリカやイギリスなど欧米諸国やG7はどこも承認していない。そうした中、G7のフランスが承認の意思を明確に示した。これまで主要国がパレスチナを国家として承認していなかった理由の1つに、国家承認は中東和平が実現してからという考えがあった。国家承認を先にすることで中東和平を後押しするという考え方でスペインやノルウェーなどは国家承認に踏み切った。今回のフランスもそうした流れの中にあると考えられ、トランプ政権がイスラエル寄りの姿勢を鮮明にして、イスラエルとパレスチナの2国間共存による和平が一層難しくなる中で、和平の機運を閉ざさないようにしたい狙いもある。