東京オリンピック・パラリンピックの選手村を改修したマンション群「晴海フラッグ」の分譲マンションはファミリー層向けを中心に整備するという方針のもと都も多額の公費をかけて道路の整備などを進めてきたところ。しかし完売して引き渡されたはずなのに空き部屋が多いとか投資の舞台になっているのではないかといううわさがあってこの部分、なんとか検証したいと思ってきた。今回NHK首都圏の記者が登記簿を使って購入者の実態を調査した結果をまとめた。登記簿は建物を誰がいつ取得したのかというのを分かることになっていて、法務局などで誰でも取得することができるようになっている。私たちはこの登記簿を使って晴海フラッグのサンビレッジという街区にある6棟1089戸のマンションの購入実態を調べた。その結果、法人の名前で取得されている部屋が多数あることに気付きて、どれくらいあるか数えた結果、292部屋あった。全体に占める割合は4分の1以上に上る。そしてなんとある棟では4割も法人が部屋を取得していたということも分かった。今度はどんな法人が買っているのかを調べるために法人登記と呼ばれる帳簿を取得した。こちらも法務局などで取得できるものでしてこのように、見てみると多くが投資業だったりとか不動産業を行う会社が多いことが分かった。複数の部屋を取得している法人も多数あり最も多いところでは1社で38戸も所有していた。番組ではこうした法人の代表に直接、取材を試みまして複数の部屋を所有する法人の代表に話を聞くことができた。いずれも投資目的であると証言し、ある法人の代表の方は「賃貸で人に貸しているが分譲価格が安かったので6%ほどの高い利回りで運用できている」とも語り元選手村が投資対象になっている実態が分かった。ただ、まだなぜこうした事態を招いたかまではまだはっきり分かっていなくてその背景については引き続き取材を進めていく。