ベトナムの最高指導部の相次ぐ辞任。理由として2つの見方がある。1つ目は最高指導者・チョン書記長が掲げる汚職撲滅を受けた見方。いずれも”辞任”というカタチをとってるが、実情は党の規則違反が指摘されてることから”更迭”とみられてる。ベトナムでは党幹部に蔓延する汚職に国民の不満が高まってるだけに一連の辞任について国民の間でも一定の支持を受けてる。2つ目は再来年の党大会を見据えた権力闘争としての側面。5年に1度開催される党大会は書記長を含め最高指導部メンバーを決めるベトナム政治では最も重要なもので、すでに派閥同士の対立が水面下で激化してる見方もある。このような辞任について、専門家は外交面で方向性の変わる可能性は考えにくいとしてる一方で、再来年の党大会で政治基盤が安定するまでは、海外からベトナムへの投資に悪影響が出る可能性もあると指摘してる。東南アジアの他の国と比べ、比較的政治情勢が安定してるとみられてることなどでベトナムは海外からの投資を呼び込んできた。日本からも約2000社の企業が進出し、今後も拡大が見込まれてる。ただ、政治の安定に疑問符がつくことがあれば、有望な投資先としての魅力を失いかねない。