東海東京証券アメリカの芝田達裕氏に聞く。21日の株式相場は、予想を上回る好決算が目立った日だった。通期の利益予想を上方修正したGMは大幅高となった。前日に最高値をつけた金は利益確定の動きから下落した。地政学的リスクの高まりなどで、金は安全資産としての需要が高まっているが、世界の中央銀行が継続的に金の保有を増やしていることも、歴史的な上昇が続いている理由。世界の中央銀行の金保有量は、2010年ごろから拡大基調を辿っている。特に中国やポーランドなどが顕著だが、その他の中銀も金を購入していることが価格を押し上げている。背景にあるのは、財政不安に伴うアメリカ離れ。各国は信任が揺らぐアメリカ国債の保有を減らし、安全資産として金を増やしている。中銀が保有する金の評価額は、アメリカ国債の保有額を上回った。アメリカでは今もつなぎ予算が成立せず、一部政府閉鎖が続いている。アメリカの財政赤字という構造要因が続く限り、金の上昇基調が続く可能性が高いと見ている。
