英国の経済紙「フィナンシャルタイムズ」などによると、米国のトランプ次期大統領の政権移行チームはWHO(世界保健機関)からの脱退に向けた準備を進めていて、チームのメンバーらが専門家に対して「トランプ氏が大統領に就任する来月20日に米国の脱退を発表するつもりだ」と説明したという。トランプ氏は1期目の政権時にWHOについて「新型コロナウイルスを巡る対応が中国寄りだ」と批判し脱退することを国連に通知したが、バイデン大統領が就任初日にこの方針を撤回した。一方でフィナンシャルタイムズは専門家の話として「トランプ氏が政権移行チームの進言どおりにWHOからの即時脱退を優先して行うかは定かでない」とも伝えている。米国はWHOへの最大の資金拠出国で、仮に脱退すればWHOの運営に支障が出ることは避けられないほか、パンデミックなどに対する国際的な取り組みに影響が出るおそれもあり、トランプ氏の判断に世界の関心が集まることになりそう。