マダニが媒介する感染症「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」。ことし、これまでに全国から報告された患者数は142人と過去最多。ことし7月、関東地方で初めて感染が確認された神奈川県は実態調査に乗り出した。県内でマダニを採集し、ウイルスの有無や分布を調べるもの。これまでに県西部の5地点でマダニ約200匹を捕獲していて、今後、調査範囲を拡大することにしている。SFTSはペットの体液などを介して感染するケースもあり、死亡する患者の割合は10%~30%(厚生労働省)。対策について県の担当者は、まずはマダニに刺されないようにしてほしいと強調する。肌を露出させないことが重要だという。万が一刺された場合は、無理に取ろうとせず医療機関に相談を。一方、マダニのウイルスの保有率は0%~数%。刺された場合も落ち着いて対応してほしいとしている。
