金融市場で変動が大きくなっている。日経平均株価、先週金曜日の終値は1000円以上値下がりした。下落幅が1000円を超えるのはおよそ3年ぶり。原因は中東情勢の緊迫化が大きく、リスクを避けようと売り注文が膨らんだ。原油価格、WTIの先物価格は19日、一時1バレル=86ドル台と4%余り上昇した。投資家の不安な心理を表す指標・VIX指数(ボラティリティインデックス)、別名“恐怖指数”とも呼ばれている。これは投資家がこの先、株価の値動きが激しくなると予想すると指数が上昇するというもの。その指数が先週19日、節目となる20を上回った。これは去年10月、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの間で衝突が激しかったころ以来の水準。楽天証券コモディティアナリスト・吉田哲さんは「イスラエルとイランが互いに直接攻撃を行うのは過去にない異例の事態で、先行きが見通しにくい。今後も異例なことが起こると原油価格は上昇するだろう」と話していた。