列島ニュース NHK NEWS WEB
病院で生まれてすぐに別の赤ちゃんと取り違えられた東京都内在住で現在67歳の男性。QRコードからアクセスできる。子どもの頃から親戚に家族と似ていないと繰り返し言われ、違和感を抱えながら生活し家出をしたこともあった。40歳になる頃、母親の血液型がB型だと初めて知った。父親はO型、A型の男性は生まれるはずがないと血の繋がりについて疑問をもった。46歳のときにDNA鑑定を行い、両親のどちらとも血の繋がりがないことを知った。両親と話した結果、生まれた都立病院で取り違えられたとしか考えられないという結論に至り、東京都に問い合わせたが担当者から「でっちあげだ」と言われた。男性は2004年に東京都相手に裁判を起こし、2年後に東京高等裁判所は病院での取り違いを認めて東京都に賠償を命じた。男性は生みの親を探した。当時公開されていた住民基本台帳をもとに誕生日が近い80人ほどリストアップして2年間に渡り1件ずつ訪ね歩いたが手がかりは得られなかった。2021年、東京都に生みの親について調査を求める裁判を起こした。ことし4月に判決があり、東京地方裁判所は東京都に戸籍をもとにした調査をするよう命じた。男性が真実を知ってから20年以上がたっていた。東京都は控訴を断念し戸籍をもとにした調査を始めている。