モーサテ 深読みリサーチ
「米国例外主義」は経済や金融面でアメリカ一強が続くという見方だが、これが修正されるのではないかという視点で松井証券・海老澤界ファンドアナリストが解説する。主要国株価指数と金先物のリターンを比較すると、ディープシークショックやトランプ関税の影響でアメリカに集中していた運用資金がヨーロッパや一部の新興国、金に流れた。足元を見ると、AIへの期待が高まりエヌビディアなどAI関連銘柄の株価も堅調で、S&P500は最高値を更新している状況。円ベースのS&P500は先週末時点で若干のプラスに留まっている。年初来からみるとドル安、ユーロ高の傾向がはっきりしている。今後は日米の金融政策の方向性の違いを考えると、円高にいく可能性は十分にある。中長期的にドル安になるリスクについても、もう少し備えておく必要がある。米国例外主義の修正に備える戦略は「欧州株の比率が高い」、「長期投資の観点から主に先進国株式」、「米国株投信と併せもつ効果」。注目は、東京海上・世界モノポリー戦略株式ファンド(毎月決算型)。債権ファンド並みの分散効果が期待できる貴重なファンド。もうひとつの注目は、SBI・V・先進国株式(除く米国)インデックス・ファンド。大型株だけでなく中小型株も入っているところが特徴。