DayDay. FOCUS
第一生命経済研究所の首席エコノミストの永濱利廣さんが解説する。アメリカのトランプ関税について。株価の下落が示しているとおり、世界経済は悪くなると思われる。日本への影響について。輸出関連産業に大きな影響が出る。日本の輸出企業はアメリカ向けが4854社。製造が2499社、卸売りが1858社、サービスが277社。アメリカにはモノが売りにくくなるだろう。アメリカでは日本の炊飯器が人気。日本の企業業績が悪くなり、来年の春闘に影響が出ると思われる。そもそもアメリカは1万円の商品を輸出すると1万2400円になる。24%相互関税がかけられるとアメリカ国内で物が売れなくなり、日本全体の景気にも影響が出る。来年の賃上げに悪影響が出るのではないか。可能性としては大いにあるだろう。春闘に響くことになる。3ヶ月ぐらいは株価が戻るのは難しいのではないか。長期的に考えなければいけない。日本の物価は落ち着く可能性がある。世界経済が悪い。ドル高円安になる。ドルの価値が下がることになる。日本からアメリカへ輸出しにくくなるということは、海外からアメリカへも輸出しくくくなる。アジア諸国の関税が高くついている。ベトナム、中国、台湾、日本。これまでアジアからアメリカへ売っていたものが、売れなくなるので、日本に安く入ってくる可能性がある。円高で原油安になるので、海外旅行に行きやすくなる。物価は落ち着くが給料は上がりにくくなる。夏場くらいから値段が落ち着くものもデてくるだろう。日本政府はどう対応すべきなのか。2019年の安倍政権のときに、自動車の関税の引き上げ提案があった。日本は牛肉の関税を引き下げるのでやめてくれと交渉し、撤廃できた。アメリカに交渉することになり、政権の力が試されることになる。日本政府が対抗して関税をかけることは、考えにくい。