ニュースウオッチ9 (ニュース)
冬型の気圧配置の影響で、北海道から北陸にかけての日本海側を中心に、雪が降っている。北海道岩見沢市の午後7時の積雪は、1m14cm。東京・練馬区では、最低気温が0.3度と1月上旬並みの寒さとなった。東日本と西日本の日本海側の上空には、あすにかけてこの時期としては強い寒気が流れ込み、山沿いでは局地的に大雪になるおそれがある。あす夕方までの24時間に降る雪の量は、いずれも多い所で、中国地方と近畿北部で40cm、長野県と新潟県で30cm、北陸と山口県で20cmなどと予想。太平洋側では、気圧の谷の影響で、山沿いを中心に今夜からあすにかけて雪が積もり、関東南部や近畿の平地でも雪が降るおそれがある。気象庁は雪による交通への影響や、着雪による停電、雪崩に十分注意するよう呼びかけている。
雪による孤立や停電に備え、能登半島地震や豪雨の被害を受けた地域では、見回りを行っているボランティア団体もある。石川・輪島市で支援活動を続けている団体は、在宅避難を続ける人などのもとを回って物資を配っている。配られたリュックサックには、水や食料のほか、水のいらないシャンプーなどが入っている。災害NGO結・前原士武代表は「防災意識を高めてもらい、“気にかけている人がいる”というメッセージ。どんな雪が降るか分からない。安全第一にできることをやっていく」と語った。雪の災害に詳しい防災科学技術研究所 雪氷防災研究センター・中村一樹センター長は「積雪が多くなる今後、被災地では注意が必要」と指摘。崖崩れなどで木がなくなっている斜面では、積もった雪を支えるのが難しく、雪崩が起きやすいほか、屋根にブルーシートを張っている住宅では、雪が滑りやすく落雪のおそれがあると見ている。雨から雪に変わるこの時期は、湿った重い雪になりやすく、傾いた木や電柱に着雪すると、道を塞いだり停電を引き起こすリスクもある。中村センター長は「集中的に降っても2日〜3日のケースが非常に多い。最近12月の災害を見ていると。防寒着、使い捨てカイロ、食料、水、2〜3日を何とか乗り切れればいいという備えをしてもらいたい」などと語った。