@おおいた もういちど、学校 〜小さな学びやの1学期〜
大分県・玖珠町には、「玖珠町立学びの多様化学校」という学校がある。そこは、小中一貫の公立学校。「学びの多様化学校」は、不登校の子供達の為の学習の場として、国が全国に設置している学校。九州&沖縄での「学びの多様化学校」は、「玖珠町立学びの多様化学校」が初めてとなる。宿題、校則、決まった行事などは無く、授業はそれぞれの子供達のペースに合わせて進められる。県外から通っている子供もいる。この学校の1学期を取材する。4月、教室にこはるさんがいた。こはるさんは、小学6年生の女子児童。2年生の時に北九州市の小学校で不登校になった。算数の勉強は1年生で止まっており、掛け算が苦手。こはるさんが、学校の中で算数の勉強をしたり、自宅の中で自分が不登校になった理由を説明した。こはるさんが楽しみにしているのが、今の学校の「探求」という授業。こはるさんが「探求」の授業で、川へ出掛けて魚釣りを楽しんだ。また、教頭の佐藤信昭さんが、「探求」の授業の意義について説明した。別の日にも、こはるさんが「探求」の授業で川に出掛けて魚釣りを楽しんだ。そして、この学校に自分が通っている理由について話した。
5月下旬、登校が不安定になり始める子供も出てきた。ゆうとくんは、小学6年生の男子児童。毎日、1時間ほどの遅刻が続いている。理科と算数が好き。6月、ゆうとくんが学校へ通う車から下りようとしなかった。車の周囲で教員達がゆうとくんの母親と、ゆうとくんについて話し合った。その後、教員達が学校の中で、ゆうとくんについて話し合った。別の日には、ゆうとくんと教員達が学校で、ゆうとくんの登校時間などについて話し合った。7月、3人の転校生が入って来た。ゆうとくんが早く登校する日も増えて来た。ゆうとくんは、中学校からは地元の学校に戻りたいと考えている。その為、勉強もしている。ゆうとくんが、自分にとっての学校とは何なのかについて語った。1学期の学期末になった。校庭では、子供達が企画した夏祭りの準備が行われていた。やがて夏祭りが始まった。子供達が流し素麺や花火などを楽しみながら、この1学期の思い出を語った。この1学期の子供達の出席率は、82%だった。しかし、ほとんど登校できなかった子供達もいた。手探りの日々は続く。