モーサテ (ニュース)
ニューヨーク証券取引所からSMBC日興セキュリティーズアメリカ・井野口志保さんが解説。井野口さんは「先週発表された9月の非農業部門の雇用者数の伸びは、市場予想を上振れ、失業率も低下し堅調さが示されましたが、足元ではパートタイムなど掛け持ちで働く人が増えている点に注目しています。9月の雇用先が複数ある労働者はおよそ864万人で、前の月から約41万人増。長引くインフレで生活が厳しくなった人が増えたことや、インフレによって企業が福利厚生費を削減する傾向にあること、また、移民の増加などが影響して、パートタイムや副業などで複数の雇用先で働く人が増えている可能性があると考えられます。労働市場は、数字上では力強さが見えるものの、賃金上昇や消費につながるかは不透明となっています。10月以降のデータでは悪天候や製造業のストライキが反映されるとみられ、注視していく必要があります。また、足元の金利先物市場では、11月の0.25ポイント利下げ観測が後退しつつあります。堅調な雇用統計の流れから、雇用統計でインフレ加速の兆候が見られた場合、市場では利下げを一旦見送るという見方が強まるという可能性もあり、注目度が高まっていると見られます」などと話した。